創作ロボット漫画、日本語版第4話
エンリの活躍もあり港町の密売人の逮捕に貢献したカルム達。しかし謝礼が話より
少なく金に困っていた。そんな彼らのもとに仕事の依頼のメールが届く。
しかし依頼人は「連盟」でその仕事内容は反フィーギア派の襲撃を警戒しての
連盟による発電施設視察の警備だという…。
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「お金がない!」
「このあいだ警察から謝礼もらったんじゃねえのか?」 「足元見られたのよ!」
「聞いてた金額よりずっと少なかった!」
「ああ、もうフォルのヤツは高い給料求めてくるし…」
「ピザ屋の機体の修理代も要るし…」 「う…」
「ねえ、仕事の依頼のメールが来てるよ」
「ホント?どこから?」 「それが…」
「連盟から…」
FEGEAR 4話:暗躍
猿田久
「連盟が管理する発電施設の視察の警備か…」
「前の事件で反フィーギアにビビってるわけね」 「どうする…?」
「金ねえんだろ? やろうぜ!」 「そうだね」
「ホントは連盟の仕事なんてイヤだけど…」
「やあ、パイロット諸君」
「今日はわれわれの視察の警備を引き受けてくれて感謝している」
「それでは、今日はよろしくたのむよ」
ドカッ
「よし 準備おわり」 「ねえ、カル兄は?」
「兄さん? 他のパイロットの人たちと話しに行ったよ」 「ふうん」
ワイ ワイ ザワ
「その歳で一種パイロットなのか?」 「ああ」
「そりゃたいしたもんだ」
「まあ、オレの実力もあるけど師匠が…」 「おい」
「ノラ犬同士なかよくおしゃべりか?」
「われわれ連盟は慈悲深いんだ」 「おまえらみたいな傭兵や零細パイロットにも仕事をくれてやってるんだからな」
「今日はわれわれ連盟のパイロットも警備をする」 「おまえらだけでは心配だからな」
「せめてわれわれの仕事のジャマだけはするなよ」
「おい、待てよ」 「やめとけ」
「連盟とモメても得しねえぞ」 「............」
「まったく、なんで連盟のヤツらってああなのかね」 「............」
「これ、今日の仕事の予定表だ」 「ありがと」
「カル兄、フォル、配置ついた?」
「って、アンタ何やってんのよ!?」 「わからないか?」
「あの男は連盟の下っ端だ」 「十分なパイロットを用意されなくておまえら零細を雇ってるくらいだしな」
「襲撃なんかない」 「反フィーギア派もそんなヒマじゃない」
「オレが乗る必要もない」 「............」
「くそっ フォルのヤツサボりやがって!」
「あとでおぼえてやがれ…」 「おい、おまえ」
「おまえ、さっきの…!」 「なんだ さっきのガキか?」
「やれやれ このオレがガキのお守りか…」
「まあ、しかたないかこれも仕事だ…」
「せめてオレの足手まといにだけは…」
「! あぶねえ!!」 「なんだ? 何を言って…」
ザシャッ
「!?」
ドシャッ
ガチャッ
チュイィイ…
ガキィン
「おい、どうなってんだ!? 襲撃はないんじゃなかったのか…!?」 「.........!!?」
バッ
ガシャン ガシャン
「数が多い…!」 「それに…」
「強い!!」
バッ
「どけ! ジャマだ!!」
ドカッ
バッ
「!!」 「われわれ連盟にはむかうとはいい度胸だな!!」
「おい、ジャマするな!!」 「だまれ! 傭兵ふぜいが!!」 「射線に入るな!!」 「うるさい!おまえがどけ!!」
ガキン ガキン ガキキィン
ブンッ
タッ タッ
「くそっ!」
「エンリ!聞こえるか!?」 「カル兄!?」
「フォル連れてきてくれ!敵が強え!!」
「キマ! フォルは!?」 「え!?」
「わからない! さっきからいないんだ!!」 「............!?」
「急いで避難を!!」
♬♪♩
「!?」
ピッ
「もしもし?」
「連盟のパイロットを退却させろ ヤツらは足手まといだ」
「だれだおまえは!? なぜわたしの番号を…」 「そんなことはどうでもいい」
「ふざけるな! そんなことをすれば連盟の恥だ!!」
「おい! 聞いているのか!?」 「............」
「キロ部長からはいくらもらってる?」
「.........!!」 「どうかされましたか?」
「カル兄! 今そっちに向かってる!!」
ブルルル
「フォルはいるのか!?」
「わからない! 見当たらないのよ!!」 「な!?」
「じゃあどうすんだよ!?」 「............」
「あたしが乗る」
ガァン
「この…」
「なめるなあああ!!」
ダッ
「バカヤロ…!!」
ダッ
ガキィン
「!!」
バッ
プシューッ
「おっ、来たかさっそく…」 「何やってんのよ!? このバカ!!」
「あんなヤツほっときゃいいじゃない!!」 「あぁ!?」
「他のヤツはどうでもいいってのか!?」 「そうよ!悪い!?」
ガッ
「いい? あたしはアンタとキマのほうがずっと大事!」
「少なくとも連盟のヤツらよりはね!」 「............」
ダッ
「!?」
「連盟の機体… 退がった?」 「.........?」
ダダダッ
「え…!?」
「アイツら…、なんで?」 「んなこたどうでもいい!」
「これでやりやすくなった! 反撃するぞ!!」
バン
パカッ
「カル兄! このまわりの地形データとこれまでの敵の攻撃データ出して!!」 「おう!」
ピ
ブゥ…ン
ダッ
シャッ
ガキィン
「............!!?」
ブンッ
「当たりだ! 次たのむ!!」 「オッケー!」
カリ カリ カリ
「右42度、上50度、1.3秒後!」
ガァン
「左49度、上10度、1.7秒後!」
「右71度、水平、2秒後!」
「左14度、上22度、2.4秒後!」
「後ろ正面! 4秒後!!」 「よし!!」
「これで決める!!」
ドスッ
ブツ…ン
ガシャア
パァン
「はー、つかれた…」
「............!!」
ギリ…
「よし 全部かたづいたな」
「あとはコイツらを警察にひきわたして…」 「ふざけてんのかてめえ!!」
「オレたちや他のヤツらが必死で戦ってる時に何やってた!!」
「なんとか言えよ!!」
「なぜわざわざおまえに説明しなければならない?」
「てめえ…!!」 「やめてよ! 兄さん!!」
「フォルさんもそんな言いかた…!!」 「.........」
「まことに申しわけありません 連盟に恥をかかせてしまいました…」
「ですがこの埋めあわせは必ず…」
ブツン…
ツーッ ツーッ…
「くそっ!!」
「大丈夫ですか? 顔色が…」 「うるさい!!」
「いったいあの電話はだれだったんだ…? なぜわたしとキロ部長の関係を知っている…?」
「連盟内部にスパイがいるとでもいうのか…?」
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